当館の珈琲について

はじめに

珈琲への道は永遠の未完といわれておりますけれども「道程にありながら最上の珈琲を」と私共は希って努力しております。
「素材が7割、技術が2割、心が1割」ということに気を配るならば、珈琲はまだ開けやらぬ味わいをおのずから現わにするでしょう。
珈琲館が紡いできた珈琲への「こだわり」を感じて頂ければ幸いです。

良い豆を選ぶところから始まります。

当店はネルドリップ一筋。

職人の目で厳選した生豆を使用します。

1.良い豆を選ぶ。

まず第一にいえますことは、とにもかくにも良い豆を選ぶことです。
自家焙煎の店とは良質の原材料を見分ける確かな目をもっている店のことです。

私共珈琲館では、まずクリーニング(豆に付着している塵やほこりを取り除く)という作業から始まり、次に焙煎前に悪い豆(クエーカーズ:発酵豆、未成熟豆、死豆、黒豆等など)を丁寧に選り分けるという厳しい作業をすることになります。

その後はじめて適切な焙煎技術、正しい抽出方法といった珈琲にかんする高度な知識を駆使し、これらすべてがバランス良く進行するように気を配っております。

ところで大量生産・営利目的とする大手メーカーとの大きな違いは、自家焙煎の店ではなによりも味の良さを追及することを目的としております。

芳醇な珈琲を創ろうとする情熱は、生豆の段階ですでに、良質の豆に向けられることに始まります。
生豆の段階で手抜きされ、クエーカーズの混ざった豆をいくら上手に焙煎し、淹てても、風味のある珈琲は決して望めませんし、また、ひと釜ごとにきめ細やかな愛情にも似た焙煎の仕方をしなければこれまた、おいしい珈琲は味わえないでしょう。

芳醇な珈琲を抽出するためには、上に述べましたような厳しい確かさ、しなかやな情熱と愛情とが必要でありましょう。

とりもなおさず、珈琲豆自身が自らの味を思う存分、抽出されることを待ち望んでいるのですから。

2.ネルに尽きる。

珈琲館は40年以上、ネル・ドリップをかたくなに守ってまいりました。
なぜならネル・ドリップは、味の広がりの点で無間のヴァリエーションが可能でありますし、
ほかの抽出方法とは違ってネル・ドリップとの緊張関係を守ることによって、
つまり珈琲と会話しながらコクのある味を整えることができます。
しかも、これは科学的にも理に適っております。

3.珈琲豆を挽く。

珈琲館の珈琲粉は世界最高のハイカット・ミルで挽き均等の大きさに揃えてご準備しています。
粗い粉、細かい微粉、チャフなどの不純物を取り除くひと手間を加え、
雑味の無い珈琲が本来持つ味を最大限にお楽しみ頂けます。
お持ち帰りや発送でご注文の珈琲粉も全てこのようにご準備しております。

倉敷珈琲館店主